ぞうり?わらじ?
草履と草鞋
時々いただきますご質問に
「これって、わらじなの?ぞうり?どっち?」というのがあります。
結論から申しますと、鼻緒がすげてありそれに足の指をつっかけて履くわらじぐみの商品のほとんど全てが
「布ぞうり」というのがピンポーン(正解)です。
ですので、こちらもよく言われる「これ本当は布わらじじゃないでしょう」というご質問への答は「ハイその通りです」になります。
それではなぜ「布わらじ」という呼び方を続けているかという事ですが、もちろん「今更変えるのもなぁー」というのが大きいのですが、
今ひとつ、昔のわらじぐみメンバー同様、世間の皆様の中にもワラで編んだ履物一般が「わらじ」だと思っていらっしゃる方が結構多く、
「布わらじ」と言ったほうが、昔ワラを使って自分で編んでいた、あれを布を使って作ってるんだなとピンとくる方が多いのです。
もっとも昨年来の「作る」ほうの大ブームのおかげで「布ぞうり」という言葉もかなり定着して参りました。
そのためか逆にテレビ番組で本物の「わらじ」を「ぞうり」と呼んでいるのを観るようなこともあります。
いずれにせよ、残念ながらスグレモノの両者が馴染みがないモノになってしまっているようです。
ともかくも、モノの名前というのは所にもより時代にもよります。(食べ物など身近なモノほどそうですね。“薩摩揚げ”など地域によって全く別のものだったりします。)
わらじぐみではいま少し「ええこら加減」な広島流で通させていただき「布わらじ」でいきたいと思っております。
よろしくご理解のほどお願いいたします。
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わらじぐみの超ヒット商品「紐付き布わらじ」
広島県福山市松永町(静岡の浜松、大分の日田などと並んで履物生産が盛んないわゆる“はきものどころ”)にある日本はきもの博物館の展示によると「ぞうりわらじ」といってぞうりのかかとに返し(紐通しの輪)がついた、ほぼこの形のわらじが昔からあったようです。
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同博物館の収蔵品は四国徳島の西祖谷山村のもので、同地で戦前生産したたばこを女性がかついで運ぶ際に使用していたそうです。
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